伊達英太郎氏の太陽観測(2)

「科学少年」「銀河」における、太陽黒点観測報告等

 天文同好会の会誌「天界」における太陽黒点観測報告(三澤勝衛氏、村田英蔵氏、千葉武志氏以外)は、「日本に於ける太陽黒点観測」(山本一清,天界.6(63):164-185,天文同好会,1926.4)が初めてでした。継続して複数の観測者の報告が「天界」に掲載されるようになったのは、1932年5月号からでした。

 そのような中、伊達英太郎氏は自ら編集した「科学少年」や「研究」「銀河」等に観測報告や、太陽観測法についての記事を残しました。(上は伊達氏が太陽観測に用いた、五藤式甲号屈折望遠鏡と思われます)

 今回の太陽黒点報告は、1927年(昭和2)8月分、1928年(昭和3)2月分、1928年(昭和3)3月分、1929年(昭和4)3月分(五藤式甲号50倍)です。

(参考文献)

日本に於ける太陽黒点観測,山本一清,天界.6(63):164-185,天文同好会,1926.4

太陽課の欄,山本英子,天界.12(133):195-196,天文同好会,1932.4

日本アマチュア天文史,日本アマチュア天文史編纂会,恒星社厚生閣,1987

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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