清水真一氏のハガキ(6)

1934年2月9日 金星の内合

 「前略 金星試写只写したと言うのみ 眼視に像の膨張も難(がた)く免(ゆるし) 且(かつ)左端は内合10日前 直射日光下にて撮影 離角16,7度と存候 一昨年かの天界に内合前2日観望の記事あり 写真にてどの程度迄可能かと存し試候 尚一両日は撮影出来得べきかと存候も 暇を不得候ひ(へ)き 尚続いて時々試撮の心積に候 金星御研究の貴君に 先(まず)一葉を呈し申候 敬白 昭和9年2月9日 清水真一」

(資料は伊達英太郎氏天文写真帖より)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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