宮原 節氏と第六高等学校(2)

宮原 節氏の欧米留学

 宮原 節氏は第六高等学校(岡山)教授時代に、イギリス・ドイツ・アメリカに留学しました。これは文部省の命によるものでした。期間は1927年4月から1929年1月でした。宮原氏はこの間、イギリス・ドイツ・アメリカ・フランス・オーストリア・スイス・オランダ・イタリア・エジプト・スウェーデンの各天文台を見学して回りました。これからの日本の天文台のあり方を考えるためだったのかもしれません。

 神殿の前に放置されたタンクと宮原氏

 この留学については、倉敷天文台三周年記念会(1929年11月23日)で宮原氏が「最近欧米旅行談」として講演をしています。ただし、残念ながらその内容は残っていません。

 宮原氏留学時の外国人登録証明書(「外国人」に「ALIENE,エイリアン」という単語が使われていました)

(写真や資料は宮原 節氏のお孫さまにご提供いただきました)

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1968年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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