月齢10.2(中村鏡)

 2022.2.11、この日は月の距離が最遠(1.053、40万4897Km、視直径29.5')でした。これは、いつものようにキャノンSX720HSで撮影した月です。

 この日は仕事が休みでしたので、IOptron AZマウントproに15cm反射(中村要鏡)を載せて月を撮影しました。撮影は、お手軽撮影セット(キャノンpower shot S95+セレストロンズーム8-24mm)を使いました。下の4枚の写真は、中村要鏡によるものです。

 コンデジも頑張っていますが、中村要鏡には歯が立ちません。

 中央左下の大きなクレーターはコペルニクス。

 中央下の明るいクレーターはティコ。

 ティコの下のクラビウスは私の大好きなクレーターです。巨人(カールした髪の毛、ドングリまなこ、ひょうきんな鼻と口)の顔を横倒しにしたようです。 

 このところ、デジカメやCMOSカメラで撮影を中心にしていました。15cm反射で月をじっくり目で見たのは久しぶりでした。目に突き刺さるような月の鋭像に、厳粛なものを感じました。

 中村要氏は、この鏡と共に生きておられるなあと、改めて感じました。

(参考文献)

月の地形観察ガイド,白尾元理,誠文堂新光社,2018

星空年鑑2022,アストロアーツ,株式会社KADOKAWA

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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