清水真一氏のハガキ(10)

1934年7月31日 土星

 「初めて土星を試みました シ(ー)イングが比較的悪く 露出も長い為 ホンの輪郭丈にも追って 今少し研究可致候 静岡県島田町知新観象台 清水真一」

 「暑中御伺申上候 昭和九年七月丗一日(31日)静岡県島田町 清水真一

七月廿九日(29日)夜 久しぶりの晴れに 折から訪れられし星の友二三と観望の後

撮(つまみ)取ルもの 発見当時の先賢の手写も思起されシ程度には候へとも 御機嫌奉伺を兼ねて貴覧に供し申候  拝具

10センチ屈折鏡に九ミリアイピースと小カメラ 露出丗(30)杪」

(資料は伊達英太郎氏天文写真帖より)

*崩し字の解読は、柴田哲男様(三木古文書研究会)にしていただきました。

中村鏡とクック25cm望遠鏡

2016年3月、1943年製の15cm反射望遠鏡を購入しました。ミラーの裏面には、「Kaname Nakamura maker」のサインがありました。この日が、日本の反射鏡研磨の名人との出会いの日となりました。GFRP反射鏡筒として現代に蘇った夭折の天才の姿を、天体写真等でご紹介します。また、同時代に生きたキラ星のような天文家達を、同時期に製造されたクック25cm望遠鏡の話題と共にお送りします。

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