2021.07.31 08:421941年(昭和16)の火星スケッチ(3) 今回は観測者名がありません。観測機材は15.5cm反射、25cm反射です。可能性として木辺氏?前田氏?伊達氏?(伊達氏は15cmは所有していなかったような)。筆跡からは樋上氏に似ているような?この時、樋上氏は東京におられたようですから、どなたかの機材を使われた可能性もあります。No.22、No.24は、「天界」に載っているかもしれません。(manami.sh様から、このスケッチは青木章氏のものであると教えていただきました。25cm反射は、同じ大阪在住の渡辺恒夫氏のものを使われたようです。manami.sh様、ありがとうございました。)
2021.07.28 06:211941年(昭和16)の火星スケッチ(2) 1941年(昭和16)の火星スケッチ2回目では、千葉県銚子市の歯科医師、瀧田正俊氏の火星スケッチをご紹介します。 瀧田氏のプロフィールや機材の写真が、伊達氏の天文写真帖に多数残されています。瀧田氏が写真撮影に長けており、伊達氏の要請に応じて写真を多数送付されたのだと思われます。
2021.07.28 04:33天文時計と夕焼け 鳥取県の砂の美術館では、「砂で世界旅行 チェコ&スロバキア編〜盛衰の歴史と神秘の残影を訪ねて〜」(会期:2020.7.11~2022.1.3)という展示が行われています。 世界トップクラスの砂像彫刻家の作品が、多数見られます。その中に、天文時計をモチーフにした作品がありました。 プラハの天文時計は1410年に製作され、「プラハのオルロイ」とも呼ばれています。時計の文字盤には、天動説に基づく太陽系が表現されています。完成以来、何度も修復や修理を繰り返しましたが、1945年にナチスドイツによる攻撃で破壊されました。戦後修復がなされ、1979年には現在の形に復元されたそうです。 チェコは、ティコ・ブラーエ、ケプラーとも深い繋がりがありました。また、占星術(...
2021.07.25 02:361941年(昭和16)の火星スケッチ(1) 1941年(昭和16)は太平洋戦争開戦の年であり、観測陣にとって、火星観測をするには困難な時代だったと思います。 1941年の火星は、1939年より距離が遠くなったとはいえ、位置はくじら座とうお座の境界付近で、地平高度は1939年と比べてはるかに高く、シーイングなどの観測条件ははるかに勝っていました。(最接近は10月3日、衝は10月10日、最接近の時の距離は 6140万Km、視直径は22.8秒。) 観測陣には、戦地から帰還した渡辺恒夫氏や前田静雄氏が加わり、かつての四天王がそろうことになりました。 今回は、綿貫博通氏の火星スケッチです。(なお、カラースケッチは10月24日のみ。)
2021.07.24 09:071940年(昭和15)の月スケッチ 1940年(昭和15)は火星接近の前年であり、月(アリスタルコス付近)のスケッチと観測についてのハガキが1葉残っているのみです。アリスタルコスクレーター付近は、特異現象が起こる場所として注目されていました。スケッチ者のサインは、A.Kanayama氏?(六甲在住)
2021.07.17 08:39クックのトリプレット(Cooke's Triplet) かつてクック25cm屈折望遠鏡に同架されていた、口径4インチ(101.6mm)焦点距離27.3インチ(693.42mm)F6.8の写真機です。レンズは、凸凹凸の3枚構成。有名なクックのトリプレットです。現在は、クック25cm屈折望遠鏡のドーム内に展示保存されています。 This is a photographic instrument with an aperture of 4 inches (101.6 mm) and a focal length of 27.3 inches (693.42 mm) at f/6.8, which was once mounted together with the Cooke 25cm refractor te...
2021.07.12 03:00Cooke's Tale 9 On March 28, 2022, I visited the site where the Marine Weather Station used to be. Now there is a condominium building. This area was once known as Ujino Mountain.
2021.07.11 06:00クック物語(8)(クック望遠鏡に取り付けられたCMOSカメラ) 神戸のクック望遠鏡は、2023年(令和5)に生誕(製造)100周年を迎えました。 口径25cmを超える世界のクック望遠鏡は、1869年製の25インチ(63.5cm)「ニューオール望遠鏡」(ギリシャ、アテネ国立天文台)、1911年にブラジル国立天文台が取得した18インチ(45.7cm)、スコットランドのミルズ天文台で使用されている1871年製の10インチ(25cm)、ウィルトシャーのブラケット天文台で使用されている1860年製の10インチ(25cm)です。日本(神戸)の10インチ(25cm)を含めると、わずか5台ということになります。 1860年製のクック望遠鏡がまだ現役なのですから、1923年製の青少年...
2021.07.11 05:48Cooke's Tale 8 The Cooke Telescope in Kobe will celebrate its 100th anniversary in 2023. The only Cooke telescopes in the world with a diameter larger than 25 cm are the 25-inch (63.5 cm) "Newall Telescope" made in 1869 (National Observatory of Athens, Greece), the 18-inch (45.7 cm) acquired by the National Astronomical Observatory of Brazil ...